機能的アサーション尺度の開発 | 立命館大学 三田村研究室

健康的で豊かな関係性を育むための⼼理学的⽀援

機能的アサーション尺度の開発

機能的アサーション尺度の開発

尺度の教示,スケール,項目は以下の通りです。

「機能的アサーション尺度」

I) 日常生活で、私達は人に何かをしてほしいときや、止めてほしい場面に出会います。次の項目は,そのような場面で,あなたが実際に,他者になんらかの働きかけをおこなった状況を表しています。これまでのあなたの経験から,それぞれの状況に近い状況を思い浮かべてお答え下さい 。

[スケール:1=いつもそうでない,2=たいていそうでない,3=どちらともいえない,4=たいていそうだ,5=いつもそうだ]

Ⅰa)次の項目の状況で,普段のあなたは「自分の満足いく結果をどの程度得られるでしょうか」。その頻度について,あてはまると思う数字を一つお答えください。

1.和を乱すチームメイトや仲間がいるとき,その人の行動を改めてもらうことができる

2.人と意見が違っても自分の意見を相手に理解してもらう事ができる

3.他人のマナーが気になるとき,それを改善してもらう事ができる

4.他人の身だしなみが気になるとき,それを正してもらうことができる

5.不当に注意されたり怒られたとき,それが不当であることを相手に理解してもらう
ことができる

6.困った行為をする友人に,その行為を控えてもらうことができる 

Ⅰb)次の項目の状況で,普段のあなただったら「相手をどういった気持ちにさせる,もしくはさせないでしょうか」。その頻度について,あてはまると思う数字を一つお答えください。

7.和を乱すチームメイトや仲間の行動を改めてもらうとき,相手から反感を買わない

8.自分の意見を相手に理解してもらうとき,相手を不愉快にさせることはない

9.マナーの悪い人にそれを正してもらうとき,不必要に相手に恥をかかせない

10.人の身だしなみを正してもらうとき,できるだけ相手に恥をかかせない

11.相手からされた注意や相手の怒りが不当なことを相手に理解してもらうとき,
必要以上に相手の感情を逆なでしない

12.友人の困った行為をやめてもらうとき,不必要に相手のプライドを傷つけない 

出典:Mitamura, T. (2018). Developing the functional assertiveness scale: Measuring dimensions of objective effectiveness and pragmatic politeness. Japanese Psychological Research, 60(2), 99-110.

【解説】

Ⅰa)が「課題達成」下位尺度,項目1~6の合計得点=課題達成得点

Ⅰb)が「語用論的配慮」下位尺度,項目7~12の合計得点=語用論的配慮得点

全項目の合計得点=機能的アサーション得点

 

*機能的アサーション尺度を研究や実践で使用されるにあたり,使用許可の確認は不要です(卒論,修論,博論含め,ご自由にご利用ください)。

研究成果をご発表された際には,お知らせいただけますと嬉しいです。
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